「アーレルーヤーアーレールーヤーアーレールーヤーアレールーヤ」
その日、
一つのソプラノの声が響いた。
そして・・・
(歌えなくなった)『歌姫』(消えた歌姫)
「アレルヤ」を何度も繰り返し発声練習として歌い返す少女。
少女はのどの病気を持っていました。
そして、それが今再発してしまいました。
むせ返るほどの痛みと熱さ。
それでも今日の披露宴の為に一生懸命に歌うため、
発声練習を繰り返します。
「アーレールーヤ″…アーレール″ーヤ″-…」
声の異変に少女は気付きました。
医師は、直ちに今日の披露宴を中止し、彼女のノドの手術を優先させました。
けれども少女は歌い続けます。
少女の瞳から輝きは消えました。
けれども歌い続けます。
一生懸命に。
「もうやめるんだ!!
喉が潰れて、話す事も出来なくなるぞ。」
少女は医師の方を振り向きました。
皆唖然としました。
少女の涙を見て…。
少女は又何事も無かったかのようにして歌いだしました。
医師は、今日だけ歌事を許してくれました。
少女は最後の宴を仕上げるために繰り返しました。
それから何時間立ったでしょう。
少女はぶじ宴を成功させました。
皆が帰った後も少女は歌い続けました。
そして、それから数時間後…。
「アーレルーヤーアーレールーヤーアーレールーヤアレールーヤアー…」
少女の声は次第に小さくなり、ポツリと消えました。
駆けつけた医師は…
もう無理だという事をしらせました。
そう。
彼女の魂は歌えた事により、開放されたのです。
そして、あの世で少女が楽しく今も人々に幸せと願い。
希望と平和を届けるためにうたい続けていることを願って…。
否、歌い続けている事でしょう…。
少女は一人スポットライトにあてられ、座った姿勢で、
上を向いたまま瞳を閉じて、涙を流し微笑みながら旅立ちました。
その日旅立ったのは一つの命
一人の歌姫が世界から消えました。
そして…
一人の歌姫はまた今日も
沢山の人々に幸せと希望。
平和と願いを届けるために歌い続けています…――。